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「44マグナムM29と映画 」(マニア向け)です。

 みなさん、こんにちわ。水の心です。

今日は「44マグナムM29と映画 」(マニア向け)です。

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まずM29とは、何?という話なんですが、

これは、44マグナム弾を使用する、米国スミス&ウエッソン社製の強力な大型動物用狩猟拳銃です。

 

 販売は1950年からで、今年で発売から65年経過しています。

1950年、日本国内では、警察予備隊が発足。

米国においては、朝鮮戦争が勃発した年です。共産VS自由主義間の抗争が、真っ盛りな時代です。

 

 今から約30年前の銃専門Gun誌上で、工場が合理化される前の、仕上げが良いM29は、骨董品やコレクターズアイテムに近く、プレミアが付いていて、

米国の銃のオークション販売会場で、出店店舖や、個人の持ち主のおやじと値段交渉して買う、と書いてありました。

現在、米国は製造業として2流国ですが、かつては高品質の物を製造していた事がわかりました。

 

 今、米国のインターネット売買サイトでの取引価格は、

彫金された、銃身が短い4インチで13万3千円程度。

やはり、平均10万円超えの価格で、作られた時代や、仕様、程度によっては、もっと高い値段で取引されている、と思われます。

専用弾薬も、安いものでも50発が約6000円から、一発120円。

10発撃ったら1200円で、撃って練習したり、軽く楽しむのも、かなりお金がかかります。

 

 また、この大型拳銃は、多くの映画やドラマに出てきます。

皆さんご存知「ダーティハリー」「タクシードライバー」そして「エクスタミネーター」です。

本来、なんの銃でも弾が出れば、ストーリーは進むのですが、キャラクターの演出上このM29には、重要な意味があります。

 

 ガン・コンポーザーで作家の「小峯隆生」氏は「拳銃王」という著書の中で

「俺は44マグナムを持っている!」と敵に警告すれば、威嚇は成立する。

コンバットシューティングには、一発も撃たずに相手に勝利するテクニックもある。その場合、この44マグナムは有利だ。

と書かれています。

 大きく、黒く、鋭いデザインのこの鉄の塊は、相手に対して、無言の圧力、存在感、恐怖感を、放出するのだそうです。

 

 「ダーティーハリー」では、強い「法の番人」ハリーの象徴として凶悪犯罪者を圧倒し

タクシードライバー」では、狂気と暴力の凄味を漂わせ、

「エクスターミネーター」では、復讐の為の超強力兵器として、描かれます。

 銃に付いているイメージも、かなりヒロイックなものですが、

前述の「小峯」氏は、実射の為、用意した実弾50発のうち36発目で、射撃を断念してしまう程の発射の反動があり、それだけに弾の威力も抜群です。

しかし、男なら一度は撃ってみたい拳銃だと思います。

 

 1980年公開「ジェームス・グリッケンハウス」監督の「エクスタミネーター」は、ベトナム帰還兵と復讐をテーマにした、B級映画です。

144レンジャー大隊に所属していた主人公「ジョン・イーストランド」

クリント・イーストウッドからもじったそうです)は、友人の為に復讐を開始します。

ボール盤で、44マグナムの弾頭に4㍉程度の穴をあけ、そこに水銀を一滴垂らし、鉛をバーナーであぶってフタをした必殺の改造弾を作り、

武器庫のトランクから取り出したM29の8インチで、暴漢達を次々に襲います。

その特殊弾の威力は凄まじく、相手に強烈な死をもたらします。

 

 「ジェームス・グリッケンハウス」監督は、次作「ザ・ソルジャー」でも、仕掛け爆弾の製造を描写したり、モノの製造描写にこだわった演出をしています。 

 

 そして、私もM29を買いました。MGC製とコクサイ製のモデルガンです。

現在、モデルガンは無くなってしまいましたが、

ゴムがノビノビになってしまった「ビアンキ」のショルダーホルスターは、今もクローゼットの中に入っています。

 

 中学生の頃、初めて買ったモデルガン、MGCのM29の6,5インチモデルは、グリップが何故か、セミタイプでグリップアダプター付きでした。

小学生の頃は、西部劇に出る「コルトSAA」のプラモデル位しか購入を許されていなかったので、初の本物の「モデルガン」購入が、非常にうれしく、部屋で抱いてゴロゴロ転がっていた思い出があります。

 

 そして、高校になって、よりリアルとされたコクサイ製のモデルを購入しました。

f:id:mizuno_cocoro:20160515161811j:plain<カートが出てきました。価格は1,400円。スプリングなど、発火メカ内蔵なので高いです>

 

オーバーラウンドグリップの内部に、釣り用の鉛を入れて、重くしたり、

銃身や、サイドの銘板の凹みに、クレヨンで白を入れて、アクセントを入れてみたり、

MGCのM16用スコープを無理やり、くっつけてみたり、

「ハンマー」にカシメてあったファイヤリングピンを分解し、カシメを再固定できず、コクサイ社に「ハンマー」を注文して、交換したり、

終いには、シルバー塗料を吹いて「ステンレスモデルM629」にしていました。

 

f:id:mizuno_cocoro:20160515161909j:plain<当時MGCPPCカスタムモデルと競合のコクサイカスタムモデルがあり、そのモデルの名前が印刷されています>

 

 今探してみると、コクサイ製のモデルガンで定価16000円越え、タナカ製で24000円以上と、

「もうアメリカに移住した方が、早いんじゃないのか?」

というような、いい値段ですが、やはり見れば魅力があります。

 

f:id:mizuno_cocoro:20160515161921j:plain<コクサイカート。コンバットマガジンを参考にして、ちょっと加工して、7mmキャップ仕様に。ほぼ変わりは無かったと思います>

 

 あれから数十年、いいオジサンになってしまったのですが、

M65ジャケットを着て、ショルダーホルスターにM29をぶら下げて

「You talkin' to me?」とか言ってみたいと思います。

(しかし実際、2キロ近くの銃を一日下げてると、吐き気を催す位、肩は痛むだろうし、8インチの拳銃はあまりに長く、収納するショルダーホルスターのシルエットも服の上からモロバレで、このご時世、色々厄介な事になりそうなので、家の中だけの着用をお勧めします)

 

 最近では、米国で買った銃器を、現地で保管して、渡米した際に、それらを撃って楽しむ方がいるとか、2ちゃんねるで見た事があります。

「ワールドワイドに、リッチな遊びだよな~」と思います。

 

 昔は、サブマシンガンやマグナム、有名どころをバリバリ撃ちたいと思っていましたが、

最近では、ヒト山ナンボの安い弾で、空き缶を撃ったり、どこまで当たるかの遠距離射撃をしてみたり、気軽に遊んでみたいな~、と思う様になりました。

しかし、考えると所持禁止の日本で、何十年経っても使えない趣味だよな~、

と、この歳になって気が付きました。私も色々大変です。

 

 それでは、また次の更新まで!